常に二者択一を迫られる、ストレスだらけの日常。せめて大好きな「散歩」くらいは、途中で立ち止まり、振り返り、あえて小さな路地に迷いこみながら闊歩したい。 ゆっくりと自分の目線で眺めながら歩いてこそ、見えてくる何かがあるはず?!

2010年4月25日日曜日

◆両国まで散歩―「江戸東京博物館」


 今日は絶好の散歩日和でした。お昼前に神楽坂を出て、一路、本郷・御徒町方面へ。できるだけ大きな通りを避けて、路地をくねりながら歩くのが私の散歩のルールです。目的地は隅田川を渡って、両国にある「江戸東京博物館」。蔵前橋通りに出て橋を渡り、横綱町公園でおにぎりを食べて腹ごしらえしました。

 この横綱町公園には、関東大震災で亡くなった人たちを供養する慰霊堂があります。大正12年(1923年)9月1日の震災時、陸軍の被服廠の跡地だったこの場所に、付近の多くの人たちが避難してきました。しかし、火災旋風などで運び込まれた家財道具に火の手が移り、この場所だけで4万人近くの犠牲者が出ました。
 いまはのどかな公園ですが、コンクリート造りの慰霊堂を近くで見ると、どこか威圧感があり、慰霊にかたむけた人々の想いが伝わってきます。また、デマによる暴動で殺害された朝鮮人犠牲者の追悼碑も公園内にあります。

 今回訪れた江戸東京博物館には、江戸時代はもちろん、明治・大正・昭和の展示コーナーもあります。すぐ近くにある横綱町公園と合わせて見学すると、関東大震災を経て戦争に突入した不幸な近代の歴史をより身近に感じられるかもしれません。

 ところで、江戸東京博物館は以前、両親を連れて訪れたことがありました。そのときは、かなり広くて展示品も充実しているという印象でした。それで今回、もう一度じっくり見てみようと思ったのです。ところが改めて訪問すると、自分が思っていたよりもボリュームが少ないような印象・・「こんなものだっけ」と感じてしまいました。おそらく前回は時間も限られていたので駆け足で回り、他にもたくさん見たい展示品があると、勝手に思ったのかもしれません。

 散歩でもよくあることですが、初めて通ったルートは「長い」「遠い」と感じます。でも、道を覚えて何度か通ると、それほど距離を感じなくなるものです。これと同じことが、博物館にも言えるのでしょうか?

 でも、江戸東京博物館は、入場料金600円(一般・常設展示)で、けっこう充実していると思います。伊豆あたりの観光地にあるような、(正直言ってわけのわからない)博物館群とは比較になりません。特に、私が気に入っているのはジオラマ展示。江戸や明治の街並みを再現したジオラマに入り込んで、当時の暮らしを想像するのが好きです。


 お台場にある「船の科学館」もオススメの1つ。大きな船の模型や機関などの構造物展示が充実しているうえ、東京湾を行きかう船を実際のレーダーで眺められる操舵室展示もあります。連休あたりに子どもを連れて訪れてみてはいかがでしょうか。
 
【今日の散歩】
神楽坂→本郷→御徒町→蔵前橋→両国→秋葉原→神保町→飯田橋(約12km)

 

 

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